茶こしや麦茶ポットを使って簡単に!和食の基本「だし」の手軽な取り方

煮物や汁物など、和食のベースとして日本人に馴染み深い出汁。しかし、毎日料理を作るたび丁寧に出汁を取るのは大変ですね。今は顆粒や液体、パックタイプなど便利な出汁商品が多数出ているので、そちらを主に使っている方が多いかもしれません。

ただ、オーソドックスな方法でなくとも手軽に出汁が取れるんです。自分好みの濃さや塩味に調整できるので、使い勝手もバッチリ。今回はかつお節と昆布の簡単な出汁の取り方をご紹介していきたいと思います。

かつおだしならコーヒードリッパーor茶こしでOK

味噌汁やお吸い物などにピッタリ、あっさりと上品な味わいが楽しめるかつおだし。鰹に豊富に含まれる動物性の「イノシン酸」が、うま味のもとになります。かつお節は生の鰹を燻し、乾燥させてつくるため、このうま味成分がよりギュッと凝縮しているんですね。

さらに、人体に無害なカビをあえて表面に付ける「カビ付け」を行うことで、酸化や腐敗が起こりにくくなるようにも工夫されています。かつおの削り節にはさまざまな種類がありますが、今回は冷ややっこやおひたしなどの上に乗せる、小分けの「削り節パック」を使用します。

コーヒードリッパーでかつおだしを取る

使うのはコーヒードリッパー。コーヒーを入れる時のようににかつお節を入れ、沸騰したお湯をゆっくり注ぎ入れるだけ。削り節のパックはおよそ、一袋で2.5gのかつお節が入っています。割合は一袋につきお湯100cc、注ぎ入れたら2~3分ほど待ち、軽く菜箸で押し当てるようにすれば完成です。ここでギュッと絞ってしまうとかつおのえぐみも出汁に移ってしまうので、”軽く”がポイントです。

茶こしでもOK!洗う手間も少なくて済みます

コーヒードリッパーがない場合は、茶こしにかつお節を入れ、同じようにお湯を注ぎ入れれば簡単に取ることができます。ひとり分の出汁ならパック2袋、お湯200cc程度でOK。出汁を取った後の” だしがら”は保存袋などに入れ冷凍保存しておき、まとめておきます。ある程度の量になったら甘辛く炒めてふりかけにしたり、炊き込みご飯に入れたりすると最後まで美味しく食べられます。

昆布だしは麦茶ポットで水だしが便利

どんな料理とも相性が良い昆布。植物性の「グルタミン酸」がうま味成分となり、料理の味わいを引き立ててくれます。選ぶ際は、肉厚で、表面に白い粉が吹いているものを選びましょう。あの白い粉はグルタミン酸の一種。使う際はごしごし吹かず、軽くぬぐう程度でOKです。

麦茶ポットで一晩置けば昆布だしに

家庭でよく見るこのようなポット。写真は麦茶パックを入れたものですが、同じように昆布を入れれば、翌日昆布だしになります。割合は1リットルのポットなら昆布20g程度。

濡らしたふきんやキッチンペーパーで昆布の表面をサッとぬぐい、ポットに昆布と水を入れ、冷蔵庫で8時間~10時間置けば完成です。この時点で昆布は取り出しておきましょう。この昆布も佃煮や煮物などに使えます。

だしはいくつかの素材を組み合わせると、うま味の相乗効果でより深い味わいになります。昆布のポットには、うま味成分「グアニル酸」を多く含む干し椎茸を一緒に入れるのもおすすめ。昆布だしができあがったら、先ほどご紹介したかつおだしと合わせ、汁物や煮物を作っても美味しく出来上がります。

美味しい天然だしを自宅で手軽に!

難しく時間がかかりそうなだしですが、自宅にある調理器具などを使えば意外と簡単。かつおだしは、どこの家庭にもよくある削り節パックを使うので、無駄にならずに経済的。また昆布は乾物なので、密閉袋に入れ匂い移りやカビなどを防いでおけば、数年保存も可能です。みなさんもお好みのだしをご自身で楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

文:田窪 綾